2013年6月4日火曜日

吃音外交


 今年のGWに知人を訪ねにオーストラリアのシドニーを訪問したい際に、オーストラリアの吃音のある人の当事者団体Australian Speak Easy Association(以下ASEA)の方々にお会いしてきました。
 訪問のきっかけは、「吃音を活かしたい!」との思いからです。吃音は国や地域に関係なく、1%程度いると言われています。ご経験のある方も多いかと思いますが、同じ悩みのある吃音のある人同士は、吃音を気にする事なく多いに語る事が出来て親しくなれる事が多いように思います。合同例会やWSで実感した私は、以前より興味がありながらも踏み出せていなかった国際交流に、吃音を活かそうと思いました。
  まず、ASEAのwebサイトの問い合わせフォームより、シドニーエリアの担当者の方を紹介して頂きました。時にはデタラメの英語で留守番電話にメッセージを残すなどしながら、連絡を重ねながら日取りを調整して頂きました。
 当日は私の宿泊しているYHAで待ち合わせをし、近くのカフェにて様々なお話をさせて頂きました。当日お集まりいただいた方々は皆さん陽気な方々ばかりでした。主に例会について意見を交換しました。スピーチの練習など、例会の内容は日本のセルフヘルプグループと似ていました。日本と違うと思った事は、時折セラピストの方の話題が出るなど、セラピストの方々と良好な関係が築けていることです。日本では言語聴覚士の方から吃音の診察を断られたりするなど良好な関係を築けているとは言えません。私のつたない英語力では、どのようにして良好な関係を築いているかといった、踏み込んだ質問が出来なかった事が残念です。
 今回のASEA訪問を通じて、もっと世界の吃音のある人たちと交流を持ちたいと強く感じました。国が変われば吃音のある人を取りまく環境は少しずつ異なります。環境の変化は吃音についての考え方にも違いを与えるでしょう。私は吃音について考え抜く事が人生の大きなテーマになっています。より客観的に吃音について考える為にも、様々な意見を聞いていくことが大切だと思います。そのためにも、これからも吃音外交を行っていきたいと思います。
 
すたっと京都会報 すた京通信14号掲載

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